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感染症に関するトピックス

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2021年9月28日 日本感染症学会『2021-2022年シーズンにおけるインフルエンザワクチン接種に関する考え方』が提言されました。 日本感染症学会では、2021年から2022年のシーズンもインフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨しています。

新型コロナウイルス感染症発生後のインフルエンザの感染報告状況

 

2019年12月中国武漢で発生した新型コロナウイルス感染症は急速に世界中に拡散しました。新型コロナウイルス感染症の発生以降、インフルエンザの報告数は減少しています。

 

2019年から2020年シーズン

2019年末から2020年初頭にかけてA型の小流行がみられ2020年に入ってB型が散見されましたが新型コロナウイルスの流行が始まった2月以降は急速に報告数が減少しました。

 

2020年から2021年シーズン

インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行が懸念され、また、両者の鑑別も問題となりインフルエンザシーズンに発熱や上気道炎が見られる患者に対しては双方の検査を検討することが推奨されました。幸い、インフルエンザの報告はほとんどなく危惧されていた新型コロナウイルスとの同時流行は免れました。

 

2021年から2022年シーズンの予測

南半球の状況から予測すると、北半球でも昨年同様流行を認めない可能性が示唆されています。しかし、前シーズンり患した人が非常に少数であったため、社会全体として集団免疫が形成されていないことから、英国政府では例年の1.5倍の流行になる可能性があるとしています。

 

このような状況を踏まえ、日本感染症学会 インフルエンザ委員会では2021年から2022年シーズンにおいてもインフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨しています。

なお、インフルエンザワクチンの接種時期について、インフルエンザの流行時期とインフルエンザワクチンの効果減弱を考慮すると、10月末までに接種することが推奨されています

厚生労働省では、2021年~2022年シーズンのワクチン供給量は、ほぼ例年通りと発表しています。