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病気について

About disease

HIV感染症・エイズとはどんな病気?

HIV感染症・エイズ

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『いきなりエイズ』ってなんですか?

HIVに感染していることを知らずに感染後も長い年月を普段と変らずに過ごし、やがてエイズを発症して初めてHIVに感染していたことを知るケースを俗にいきなりエイズといいます。

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日本では1日に平均4人が新規のHIV感染者およびエイズ患者として報告されています。
このうち約3割の感染者はHIVに感染した後もその事実に気が付かず、無症候期の歳月を普段通りに過ごし、エイズの発症を防ぐことが可能な抗HIV薬による効果的な治療を受けことなく、やがてエイズを発症して初めてHIVに感染していた事実を知るという“いきなりエイズ”といわれる症例です。無治療では無症候期にも性行為などによりパートナーに感染させるリスクがあります。
抗HIV薬はエイズを発症してからの服薬でもある程度の効果は期待できますが、発症前の服薬と比較すると明らかに効果が劣ります。
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HIVに感染したらどんな治療をしますか?

抗HIV薬を継続的に内服してウイルスの増殖を抑え込む治療をします。
適切な時期を逃すことなく治療を開始してきちんと服薬すればエイズを発症することなく日常生活を送ることができるようになってきています。

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HIVの増殖を抑制する抗HIV薬を服用します。
現在でも体内から完全にHIVを排除することはできません。しかし、抗HIV薬の劇的な進歩により、現在では1日1回1錠の服薬によりHIVの増殖を抑制して、検査をしても検出されないHIVウイルス量に抑え込むことで免疫細胞の減少を防ぎエイズの発症を阻止するだけでなく、パートナーへの2次感染も防ぐことができるようになってきています。現在では、HIV感染が判明した時点ですぐに服薬を開始することが推奨されています。
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HIVは日常生活でも感染しますか?

HIVは感染者の血液精液・膣分泌液などに多く含まれていて、性行為や血液で感染するケースがほとんどです。
感染力の弱いウイルスなので日常生活で感染することは、まずありません。

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HIVは感染者の血液、精液、膣分泌液、母乳などに多く含まれていて、腸管や膣、口の中などの粘膜、あるいは血管に達するような皮膚の傷から感染します。傷が無い皮膚では感染者の血液が付いたぐらいでは感染しませんので、学校や職場における日常的な接触ではまず感染のリスクはありません。現在、日本では性的接触による感染がHIVの主な感染経路となっています。無症状の感染者でも治療していない場合、パートナーへの2次感染のリスクがあります。

【性的接触による感染】
精液や膣分泌液に含まれているHIVが粘膜から侵入することで感染します。HIVは性器粘膜の他に、アナルセックスでは腸管粘膜から、オーラルセックスでは口腔粘膜などからも侵入します。

【血液感染】
輸血、医療現場での針刺し事故、違法薬物の注射器回し打ちなどによってHIV感染者の血液が体内に入ることで感染します。

【母子感染】
母体がHIVに感染していると、子宮内で、あるいは出産時に産道で胎児に感染します。また、HIVは母乳にも含まれますので、出生後に母乳を与えることでも感染します。
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どうしてエイズになるの?

無治療の場合、数年から10数年の無症状の間もHIVは免疫細胞を破壊し続けます。
やがて、病気から体を守る力が低下して健康なときなら心配ない病原体が原因で病気にかかるようになってしまいエイズを発症します。

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HIV感染から長い年月の間、無症候期が続きます。しかし、症状が無い状態でありながらも体内ではHIVが毎日100憶個前後産生されていて、それらが次々と免疫細胞に感染して破壊し続けていきます。
数年から10数年が経過した後、免疫細胞が極端に減少すると、通常の免疫状態では罹患しにくい日和見感染や悪性腫瘍を発症しやすくなります。エイズ診断の基準となる23疾患のいずれかを罹患するとエイズと診断されます。
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HIVに感染するとどんな症状がでますか?

HIV感染には特徴的な症状がありません。
感染初期に咽頭痛や発熱など風邪のような症状がでることがありますがそれも一時的で、それから数年から10数年という長い間、無症状で経過してしまうので感染に気が付かない感染者がたくさんいます。

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HIV感染成立から2~3週間経過すると、風邪の症状に似た初期症状がみられることがあります。初期症状は、頭痛、咽頭痛、発熱、リンパ節の腫れ、筋肉痛、皮疹などですが、初期症状の無い症例や自覚症状のほとんどない症例も多く、また初期症状は出現しても数日から数週間で自然に消失します。
これは、HIVに対して免疫系が作用することによってウイルスの量が一定のレベルに抑制されるためで、個人差がありますが、数年から10数年の間、無症状の状態(=無症候期)が続きます。
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HIVに感染するとエイズになっちゃうの?

エイズが原因不明でやがて死に至る病であったのは過去の話です。現在では治療薬の進歩によりHIVに感染してもきちんと服薬すればエイズの発症を防ぐことができるようになってきています。
でも実際には、HIV感染に気が付かず無治療のままエイズを発症してしまう人がたくさんいるのが現実です。

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一昔前はHIVに感染するとやがてエイズを発症して死に至るという時代でした。しかし、現在では、抗HIV薬の劇的な進歩によって、きちんと服薬することでエイズの発症を防ぎ感染前と同様の生活を送ることが期待できるようになりました。
しかし実際には、HIVに感染してもほとんど症状なく長い年月が経過してしまうため、HIV感染に気が付かないまま、この効果的な治療を受けることなくエイズを発症して、その時点で初めてHIVに感染していた事実を知るHIV感染者が多数存在しているのが現実です。
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HIVってエイズのことですか?

HIV=エイズではありません。HIV病気から体を守る働きをする細胞に取りつくウイルスのこと。 エイズはHIVに感染することで体を守る働きが極端に弱まって健康な時なら心配ない病気にかかりやすい状態に陥ってしまった時の病名です。

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ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、病気から体を守る免疫のしくみの中心的な働きをする細胞(CD4リンパ球) に感染してそれを破壊するウイルスです。 HIV感染によって免疫細胞が破壊されて病気から体を守る力が低下することで、本来なら自己免疫力で容易に抑えることができる病原体が病気を引き起こします。免疫力低下により発症する後天性免疫不全症候群(エイズ) 代表的な23疾患にかかると診断されます。